マエケン

広島からポスティングシステム(入札制度)での米大リーグ移籍を目指していた前田健太投手(27)のドジャース入団が決まった。ド軍は新加入の選手について、7日午後1時(同8日午前6時)にドジャースタジアムで会見を開くとだけ発表。前田の名前は明記しなかったが、英語と日本語でリリースを出す異例の形式で発表した。一方、スポーツ専門局ESPN(電子版)は右肘、右肩の不安を指摘し、ド軍は手術を覚悟で契約したと伝えた。
ド軍が6日(日本時間7日)に発表したリリースには、英語で「新しいメンバーの会見」とだけ記されていた。そこに『Maeda』の名前はなかったが、7日(同8日)の本拠地での会見が、前田の入団発表であることは明らかだった。
前半の英語部分が終わると、後半は日本語で案内。メジャーの球団が、地元の番記者に対しても日本語を含むリリースを発信するのは異例で、米メディアは一斉に前田の会見と推測した。
一方で、前田の状態について疑問視する報道もある。ESPNは「ド軍は肘だけでなく、肩にも不安があるとみている。彼は両方の不安を抱えながら投げてきた」と指摘した。
さらに「ド軍は、前田がいつか手術が必要になることを分かっている。ただ、3、4年しっかり投げてくれれば、今回サインする価値はあると考えている」と報じた。
ドジャースから譲渡金2000万ドル(約23億8000万円)が広島に支払われるが、前田の契約は8年で2400万ドル(約28億3200万円)とみられる。当初の予想をかなり下回るが、その分、年間1000万ドル(約11億8000万円)規模の出来高がつく。試合数などの条件をクリアすれば年俸が大幅に上がる契約には、前田の故障に対するド軍の不安が表れている。