イチロー

2873打。イチローがすごい記録を作った。イチローが誕生したのはおおぎ監督に出会ったからだ。オリックスにいたときにイチローに自由に練習させなかれば今のイチローはなかった。マーリンズのイチロー外野手(41)は18日(日本時間19日)、マイアミでのダイヤモンドバックス戦に「8番・中堅」で先発出場。3回の第1打席で左前打、5回にも左翼線へ2打席連続安打を放ち、ベーブ・ルースが持つ歴代42位のメジャー通算2873安打に並んだ。試合は延長の末、2―3で敗れて4連敗。 この日は、ゼネラルマネジャー(GM)から転身したダン・ジェニングズ新監督(54)の初陣。指導者歴は約30年前にアラバマ州の高校でのコーチ経験しかなく、マイナーを含めてコーチ、監督の経験がないまま采配を振るうのは大リーグでも極めて異例だ。イチロー獲得に尽力し、今年1月の東京都内での入団会見にも同席した。 試合前のベンチでは、イチローがユニホームの上から初采配の指揮官の首に“リラックスして”とばかりにネクタイをかけ、ハイタッチを交わす場面も。この日は当初、オスナが「5番・中堅」でスタメンに名を連ねていたが「個人的な事情」で帰宅し、イチローが急きょスタメンとなった。いつかはこの記録は達成されたのだろうが、こんな理由でこの日に記録が作られたというのはやはり奇跡なのだろう。奇跡というものは日常いたるところで生まれている。ちいさなものから大きなものまで。