藤川球児

阪神藤川球児投手(35)が14日に出場選手登録を抹消されることが13日、分かった。この日のDeNA戦(甲子園)が雨天中止となり、同戦に先発予定だった岩田が中10日で17日中日戦(ナゴヤドーム)に向かうことが決定。この先発ローテ再編によって、当初17日中日戦の先発が見込まれていた藤川に再調整する期間が生まれた。藤川は前回10日広島戦で5回途中7失点。今季初黒星を喫して「申し訳ないとしか言いようがない」と悔しさをにじませていた。

阪神金本知憲監督(48)が初抗議を行った。3点を追う7回1死一塁の場面。梅野の飛球を左翼中井がショートバウンドキャッチしたが、三塁審判が両手を横に広げたのは中井が二塁へ送球してからだった。金本監督は「遅いわ! (二塁に)投げた後ジャッジしたでしょ。あんなのあり得ない」と怒り心頭。身動きが取れなかった一塁走者の鳥谷は二塁で封殺され、チャンスが一気にしぼんだ。打線も菅野に6安打でチーム初完封を食らい、首位取りも持ち越しになった。広島の9回の攻撃で判定を巡って両軍の監督が抗議を行った。1死二塁で代打松山の右中間の飛球を、右翼手福留がダイビングキャッチ。ノーバウンドで捕球しているように思われたが、一塁塁審杉本がフェアの判定。これに福留、金本知憲監督(48)が猛抗議。審判団が協議の結果、捕球していることが認められた。しかし、覆った判定に広島緒方孝市監督(47)もベンチを飛び出して抗議を行ったが、試合は2死二塁から再開された。

 

野球賭博

野球賭博問題やチームの勝敗に絡む現金授受が相次いで判明したことを受け、12球団は23日、都内の日本野球機構(NPB)事務局で代表者会議を開き、共同声明を発表した。4時間に及ぶ会議後、パの理事長を務める西武の関洋二球団専務は「発生した事案を12球団として非常に重く受け止め、結束して現在行っていること(再発防止策)に対し徹底を図っていく」と語った。25日の公式戦開幕を前に、球界全体で再発防止に取り組む姿勢をアピールした。
また、熊崎勝彦コミッショナーからNPBを通じて指示があった再調査について、処分を受けた巨人4選手以外の野球賭博に関わる新たな事案がなかったことを12球団で確認。関理事長は「野球賭博に関わる部分は一定の区切りがついたと考えておりますが、引き続きアンテナを高く教育、訓練をしていく」とし「野球ファンの方にご心配を掛けたことに、心よりおわびを申し上げます」と、セの理事長を務める巨人・山岸均取締役連盟担当とともに頭を下げた。セントラル・リーグパシフィック・リーグの12球団は、このたびの読売巨人軍における野球賭博問題を重く受け止め、有害行為を再び起こさないよう、球界の浄化に全力で取り組み、ファンの皆様の信頼回復に最善の努力を尽くします。
また、高校野球のクジ引き、試合前の円陣をめぐるご祝儀などの選手相互間の金銭のやり取りに関しても、すでに禁止したところではありますが、12球団が結束して一層の徹底を図ることと致します。

野球賭博

一度は解決したはずだった巨人投手による野球賭博問題が、シーズン開幕を約2週間後に控えた最悪の時期に再び広がりを見せた。巨人が8日に発表した高木京介投手(26)の野球賭博関与の疑い。記者会見で「他に関わっている選手はいないと断言できるか」との問いに、森田清司総務本部長は「調査が難航している。簡単ではないのが実態」と返すのが精いっぱいだった。久保博球団社長は記者会見で「昨年10月から11月にかけての調査が十分に及ばなかった」と悔やんだが、強制力を持たない球団や日本野球機構(NPB)による調査の難しさは、当初から指摘されていた。昨年11月、NPB調査委員会の大鶴基成弁護士は調査の際に、この問題に関与した飲食店経営の男性の協力を得られていないことを明かし、「『捜査』と違い『調査』は相手が任意で応じなければ対応できない」と述べている。
今回の問題でも球団は、重要な証拠を握っていると見られる笠原将生元選手に協力を拒否され、飲食店経営の男性には電話にすら出てもらえていない。高木京も、週刊文春の取材を発端に3月に入ってから行われた球団の事情聴取に、当初はうそを述べていた。親族らの勧めもあって8日朝になって真実を告白したが、最後に「良心」が動かなければ発覚しなかったかもしれない。
高木京は球団の調べに対し、昨年の問題発覚後も飲食店経営男性から度々電話を受けていたことを明かし、「10月からびくびくしていた。でも(男性から)電話がかかってくるのが怖いので断れなかった」と話しているという。「恐れを断ち切って勇気を持って本当のことを言ってくれと(選手に)訴えるしかない」と森田本部長。だが、「保身」の2文字が頭にちらつく中で正直に名乗り出るのが難しいことは、容易に想像がつく。

清原容疑者

警視庁は23日、覚醒剤取締法違反(使用)の疑いで、元プロ野球選手・清原和博容疑者(48)を再逮捕した。再逮捕容疑は1月中旬から所持容疑で現行犯逮捕された2月2日までの間に、東京都内などで覚醒剤を使用した疑い。「間違いありません」と容疑を認めている。警視庁は覚醒剤の使用実態や、背後にいるとみられる暴力団組織などの解明を進めていく。また、東京地検は23日、東京都港区の自宅マンションで覚醒剤を所持したとして清原容疑者を起訴した。
覚醒剤の所持容疑に続き、使用容疑で再逮捕された清原容疑者。今月2日に現行犯逮捕されてから20日以上が過ぎ、徐々に罪の重さを自覚しつつあるようだ。
関係者によると、清原容疑者は現行犯逮捕された当初、「ハメられた」と話すなど第三者の密告を疑っており、疑心暗鬼の状態だった。自宅内で覚醒剤や使用器具を手に持った状態で逮捕されたことに困惑し、調べの際に態度を硬化させることもあった。
それが、最近になって下を向いて鼻をすすり、涙を見せたり、声を詰まらせたりするという。依然、覚醒剤の詳しい入手ルートについては供述していないとみられるが、関係者は「捜査が長期にわたり、先行きに不安を覚え、罪の重さを自覚しているのではないか」と話した。
警視庁は昨年夏以降、清原容疑者の立ち回り先の高級ホテルや自宅の遺留物から、5回前後、覚醒剤成分を検出。現行犯逮捕後に行った尿鑑定では、陽性反応が出ていた。使用方法について清原容疑者はこれまで警視庁の調べに「腕に注射したり、ガラスパイプであぶって吸ったりしていた」と供述している。

清原容疑者

プロ野球選手の清原和博容疑者(48)=東京都港区東麻布=が覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕された事件で、清原容疑者の知人で、覚醒剤の密売人との仲介役だったとみられる40代の男が昨年2月に警視庁に逮捕されていたことが、捜査関係者への取材で分かった。警視庁組織犯罪対策5課は、知人の男が逮捕されて以降、清原容疑者は自ら密売人のいる群馬県に行き、覚醒剤を直接入手せざるを得なくなった可能性が高いとみている。捜査関係者によると、知人の男は昨年2月、東京都内で覚醒剤を所持していたとして警視庁に逮捕された。警視庁は当時、清原容疑者が覚醒剤を使用している可能性があるとの情報を既に入手しており、知人の男との交友関係も把握していた。
男は警視庁の聴取に「清原容疑者は覚醒剤を使用している」と供述した。群馬県にいる密売人の存在を明らかにし、清原容疑者が都内のホテルなどを覚醒剤の使用場所にしているとの説明もしたとみられる。
警視庁は男の供述の裏付けを取るため、本格的に捜査を開始した。昨年6月ごろや同8月ごろなどに清原容疑者が車で群馬に向かっているのを確認した。そのうち複数回にわたって、同じ男が清原容疑者と接触しているのが防犯カメラなどに映っていたという。清原容疑者は群馬からの帰りに都内のホテルに滞在する行動パターンを繰り返しており、部屋の遺留物から覚醒剤の成分が検出されたことも複数回あった。
同課は、清原容疑者が昨年2月以降、直接連絡を取った上で密売人のいる群馬まで出掛け覚醒剤を入手していたとみて、携帯電話の通話記録などから密売人の特定を進めている。

柳田

計53発53盗塁 ソフトバンク・柳田悠岐外野手(27)が23日、福岡市内でトークショーを行い、1カードにつき1本塁打、1盗塁の公約を掲げた。今季は53カードによる143試合が組まれており、このペースで量産すれば念願の40本塁打、40盗塁に到達。「目の前の数字を目標にした方が、結果を出せる」と意気込んだ。きっかけは恩師の一言。昨年5月中旬に前監督の秋山幸二氏(53)=野球評論家=からヤフオクDでの試合前に「1カードに1本打つつもりでやってみろ!」とゲキを飛ばされた。「そう意識するようになってから本塁打が出だしたんです」。3、4月は4本塁打だったが、5月は一気に7発とペースが上がった。秋山氏は87年に43本塁打、38盗塁をマーク。90年には自己最多の51盗塁もマークしている。NPBで最も“フォーティー、フォーティー”に近づいた男だけに、説得力がある。「チームの3連覇を目指して、少しでも力になれるように。果てしなく遠い数字だと思いますけどね。40本塁打、40盗塁目指して頑張ります」とファンの前で誓ったギータ。コンスタントに数字を積み上げ、前人未到の快挙に挑むソフトバンク・柳田悠岐外野手(27)が23日、福岡市内で西日本スポーツ賞の表彰式とトークショーに参加し、同席した男子柔道の永瀬貴規選手(22)にエールを送った。壇上で今季の目標を聞かれ「チームの3連覇、そこを目指して少しでも力になれるように頑張ります。あとはリオ五輪を見ます。応援、頑張りますよ!」とギータ節で会場をにぎわせた。永瀬は昨年8月にカザフスタンで開催された世界選手権男子81キロ級で金メダルを獲得。団体でも優勝を果たした。怪物からの激励に「リオで優勝できるように頑張ります。僕も野球を見ます」と笑顔で返していた。

マエケン

広島からポスティングシステム(入札制度)での米大リーグ移籍を目指していた前田健太投手(27)のドジャース入団が決まった。ド軍は新加入の選手について、7日午後1時(同8日午前6時)にドジャースタジアムで会見を開くとだけ発表。前田の名前は明記しなかったが、英語と日本語でリリースを出す異例の形式で発表した。一方、スポーツ専門局ESPN(電子版)は右肘、右肩の不安を指摘し、ド軍は手術を覚悟で契約したと伝えた。
ド軍が6日(日本時間7日)に発表したリリースには、英語で「新しいメンバーの会見」とだけ記されていた。そこに『Maeda』の名前はなかったが、7日(同8日)の本拠地での会見が、前田の入団発表であることは明らかだった。
前半の英語部分が終わると、後半は日本語で案内。メジャーの球団が、地元の番記者に対しても日本語を含むリリースを発信するのは異例で、米メディアは一斉に前田の会見と推測した。
一方で、前田の状態について疑問視する報道もある。ESPNは「ド軍は肘だけでなく、肩にも不安があるとみている。彼は両方の不安を抱えながら投げてきた」と指摘した。
さらに「ド軍は、前田がいつか手術が必要になることを分かっている。ただ、3、4年しっかり投げてくれれば、今回サインする価値はあると考えている」と報じた。
ドジャースから譲渡金2000万ドル(約23億8000万円)が広島に支払われるが、前田の契約は8年で2400万ドル(約28億3200万円)とみられる。当初の予想をかなり下回るが、その分、年間1000万ドル(約11億8000万円)規模の出来高がつく。試合数などの条件をクリアすれば年俸が大幅に上がる契約には、前田の故障に対するド軍の不安が表れている。